教員として夏期休暇を取った矢先,住職としての仕事が始まった𠮷水です。
法助動詞
前回,「法助動詞」そのものを扱ったので,今回は具体的に can を攻略していきます。
法助動詞「話し手の気持ちや態度を表す,話し手の主観的判断を表す」
これを意識しながら読んでみてください。
can
【コア】can「あることが実現可能である(と思う)」
例文を見ていきます。
My sister can play the piano well.「妹はピアノを上手に弾ける」←「弾くことに実現可能性がある(と思う)」
話し手の気持ちや態度がきちんと出ています。
中学で最初に学ぶ can の代表的な「(能力的に)できる」という意味は,この例文のような使い方からきています。
「(能力的に)できる」という意味であれば can を使える人はたくさんいます。
しかし,これだけで終わらないから英語は面白いのです。
それでは,ここから can をさらに深めていきます。
「(能力的に)できる」以外の使い方
【コア】can「あることが実現可能である(と思う)」
くり返しになりますが,これを頭に入れて付いてきてください。
An accident can happen here.「ここでは事故が起きそう」←「ここでは事故が起きる可能性がある(と思う)」
He can’t be a professor.「彼が教授であるはずがない」←「彼が教授である可能性はない(と思う)」
どちらも「あることが実現可能である(と思う)」が存分に発揮されています。
「実現可能でない(と思う)」とするなら can+not にするだけです。
ぱっと見は not が入ったりしていてややこしそうな例文ですが,can のコアを理解していれば楽勝です。
コアをイメージできていれば英語学習の負担(膨大な量を暗記し続けなければならないスパイラル)をかなり減らすことができます。
最後にもうひとつ例文を出して終わります。
OK. You can enter.「分かった。入っていいよ」←「入ることが可能です」
これで「許可」を表現することもできます。
ポイントは,can「できる」「あり得る」「許可」と全部覚えていくのではなく,can「あることが実現可能である(と思う)」を理解していれば,一瞬で読み解くことができるということです。
最後までお付き合いいただき,ありがとうございました。
余談
Can you help me?「手伝ってもらえるかな?」
これまでと同じように,「あなたは私を手伝うことが実現可能ですか?」という「許可」を尋ねる疑問文にすることもできます。