「未来形」は存在しない
「未来の表現」について話を始めると,塾ですでに学んでいる生徒が「あー,未来形ですか」と口にすることがあります。
また,以前英語科教員の研修会の中でこの話をしたところ,英語の時制は「過去,現在,未来の3つではないのですか」という質問がありました。
しかし,英語に「未来形」は存在しません。
正しくは「未来の表現」
そもそも,will や am / are / is going to を「未来形」と習った人が多い(私もそうです)です。
しかし,私たちはこの疑問を簡単に解決する方法を知っています。
それは,辞書を引くことです。
辞書で take(動詞)を調べると……
原形:take
現在形:take
三単現:takes
過去形:took
ing形:taking
過去分詞形:taken
このように,原形と変化形が全て書かれています。
しかし,どこにも「未来形」は見当たりません。
また,「未来の表現」として有名な will も「現在形」です。
ちなみに,「過去形」は would です。
これで,「未来形」がどこにもないことが分かりました。
同じように,am / are / is going to は「現在進行形」を用いることで「未来の表現」をすることができます。
つまり,will も am / are / is going to も「現在形」を使って「未来の表現」をしているのです。
最後に,例文を2つ紹介します。
I’ll get the phone.「僕が電話に出るよ」
(その場の「ノリ(現在)」で,未来(電話に出る)を表現している)
I’m going to visit London next week.「来週,ロンドンに行きます」
(ロンドンに行くという予定(未来)に向かって今進んでいる(動画的))