「受動態」のコア
前回の記事では「受動態」の使用場面例を紹介しました。
(あくまでも場面にフォーカス)

今回は英語を使って「受動態」をさらに深めていきます。
前回の記事の最後の方にも書きましたが改めて確認します。
「受動態」はこう考えます。
【コア】「受動態」→「対象に視点を置き,行為者をあいまいにする」
「能動態」の文と比べてみます。
(能)My friend broke the window.「友人が窓を割った」
(受)The window was broken (by my friend).「窓が割れた(友人の行為によって)」
「能動態」の文は主語が友人(My friend)です。
友人という行為者に視点を置いています。
しかし,「受動態」の文では窓(The window)に視点を置いています。
友人という行為者をあいまいにしているのです。
ちなみに「by+行為者」を付け加えると行為者を表すことができます。
しかし,行為者に注目がいかないように表現したいときに使用するのが「受動態」です。
「受動態」では基本的に行為者を表さなくても良いのです。
最後までお付き合いいただき,ありがとうございました。
余談
もし「by+行為者」を付け加えた場合,「わざわざ付け加える→強調」となります。
例えば以下のような表現は基本的に不自然です。
Shizuka is loved by Nobita.「シズカはノビタに愛されています」
これだと行為者が強調されることで「シズカを愛しているのはノビタしかいない」ようなニュアンスが出てしまいます。
Nobita likes Shizuka. の方が自然で良い表現です。
使用する場面にはご注意を。笑
〈参考文献〉
田中茂範, 弓桁太平. イメージでわかる表現英文法. 学研プラス, 2016