「現在進行形」
前回の「現在単純形」に続き,今回は「現在進行形」を扱います。
【コア】「現在進行形」→「物事を動画的に表現する」
「コア」を頭に入れて,例文を見ていきましょう。
She is running in the rain.「彼女は雨の中を走っている」
説明が不要なくらい「動画的」ですよね。笑
もうひとつ,例を出します。
The bus is stopping.「バスが止まろうとしている」
これも「動画的」を意識すれば,「止まっている」ではなく,「止まろうとしている」というイメージが容易に浮かびます。
「状態動詞」の「進行形」
また,おそらく,英語をオーソドックスな流れで学習していると「状態動詞(live, like など)」は進行形にしないと習った人が多いはず(私もそうでした笑)です。
しかし,それは間違いです。
確かに,進行形にすることは少ないかもしれませんが,実際には状態動詞の進行形が使われることはあります。
① I live in Kyoto.
② I’m living in Kyoto.
日本語に訳すと,どちらも「私は京都に住んでいる」ですが,表す意味は全然違います。
①は以前にも記事にした「現在単純形」なので「今を中心に動きや変化がない」,つまりずっと住んでいることが分かります。
②は「現在進行形」です。
静止画的(動きや変化がない)な「現在単純形」に対して,動画的なものが「現在進行形」です。
そうなると,②を使う場面は「京都に住んでいる」というものが動画的に表現されるので,「一時性」を含意し,「今京都に住んでいる(しかし,それがずっと続くというわけではない)」となります。
余談
最後に,教え子が鋭く見抜いた英文を紹介して終わります。
(地元にて)My father is living in Tokyo.
「あ,分かった! お父さん,単身赴任でしょ!」
「天才!」と思わずツッコミを入れました。笑
〈参考文献〉
田中茂範, 弓桁太平. イメージでわかる表現英文法. 学研プラス, 2016