英作文の採点

英作文はみんなが苦手

英作文を苦手とする生徒はたくさんいます。

そして,定期テストで高得点を連発するような生徒でも,多量の英文を書くのは難しいです。

人によって書く内容が違うので,自分の英文が正しいかどうか(文法的,内容的)がすぐに分からず,それが苦手意識に繋がっているのかもしれません。

私には生徒にたくさん英文を書いてほしいという思いがあったので,何度も試行錯誤しながら授業を工夫しました。

しかし,いざテストになると「どうして……?」とため息が出てしまうくらい生徒は必要最低限の英文しか書いてきません。

そんな悶々とした日々を過ごしている中,ある研修に参加しました。

そこで,私のこれまでの疑問や不安がすべて解消されたので共有します。

指導の核となるのは「採点」の仕方です。

例えば,英語の授業や英語のテストを受けてきた人(つまり,ほぼ全員)なら,自分で一所懸命に考えて書いた英文が,三単現のsの書き忘れ,ピリオドやカンマ,クエスチョンマークの付け忘れによって減点されたという経験があるかと思います。
(ずっと完璧だという人も我慢して読んでください笑)

私は,自身が中学生だったとき,「こんな小さいミス,別にいいじゃん」と思いました。

しかし,私は英語科教員になって,担当したクラスの生徒に同じことをくり返していたのです。

もちろん,正確さは大切です。

正確に表現できる方が,自分の考えや想いをより正確且つスムーズに相手に伝えることができます。

しかし,その正確さを追うあまり,日本語を母語とする英語学習者はアウトプット(話す・書く)に慎重になりすぎているのではないでしょうか。

評価すべき観点

そんな私が出逢ったのは,「書いた文量を評価する」というものでした。

文量を評価するので,スペリングのミスや文法のミスは減点しません。

書いた分だけ,加点されていくシステムです。

そして,最近学んだ新出語句や新出文法を用いた英文を書いたときは,アンダーラインを引いてアピールすれば,それも加点されることがあります。
(「最近学んだ」の内容ははっきりさせておく必要あり)

実際にこれを私の学校で授業中に実施してみたところ,どの生徒のA4のライティングシートにもびっしりと英文が書かれていました。

私自身が中学生の頃を思い返してみても,これだけの量を書いた記憶はありません。

「量×質」

ここまでを読んでいただいた方々の頭には,ひとつの疑問があるはずです。

それは,「正確さはどうするのか」という疑問ですね。

もちろん,正確さは求めていきます。

しかし,全員の英文すべてをチェックして,添削していくのはこちらの負担が尋常ではないのでしません。

ミスしたところにマーカーを引くことも,同じくしません。

しかし,ティピカル・エラーは全体で共有します。

黒板を使って説明しても良いし,ICT機器を使っても良いし,生徒同士で相談しながら解決しても良いし,英語科通信などで解説を配布しても構いません。

生徒は,自分のミスすべてにチェックを入れられたシートを返却されても,絶望するだけです。

それに,ミスの数が多ければ多いほど,ライティングシートは見にくくなります。
(生徒が書いた文にこちらのチェックが入るので)

また,全部をチェックして返却しても,必ずと言って良いほど生徒は同じミスをしてきます。

それは,こちらが与えた情報量が多すぎるということです。

だからこそ,代表的なミスだけを扱うことで,全体で少しずつミスを減らしていきます。

英語教育では,度々 fluency と accuracy のどちらを取るのか,という議論がくり広げられますが,二極化するのではなくどちらもとても大切なのです。

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