伝統を疑う
「伝統=正しいこと」という考え方が蔓延しています。
その傾向が特に強い環境のひとつが,学校という教育現場であると感じています。
過去に結果を出してきた取り組みが多数あるのは理解しています。
もちろん,今でも通用する形のものもあります(アップデート必須)が,全ての伝統に共通しているのは「過去に作られたもの」だということです。
過去の成功体験が大きいものであればあるほど,そのインパクトが強ければ強いほど,良くも悪くも人の心にはっきりと残り,その成功体験を他人にも強要してしまう現実があります。
凄まじい速度で進化や変化をし続ける現在の世界に,常に通用するやり方なんて存在しません。
そのことを頭に入れた上で,考えていく習慣を身に付けていかなければなりません。
ただ,伝統も捨てたものではありません。
例えをひとつ紹介します。
「毎日コツコツやる」
何をするにせよ,毎日続けることは大変なように感じます。
しかし,「毎日コツコツする」という伝統は正しいです。
その理由は単純です。
「毎日コツコツ」は,目標を成し遂げる上で一番ラクな方法であるということです。
学校や家でイヤというほど聞かされる「毎日コツコツ」ですが,これは実は最もラクな方法を伝えていたのです。
よくよく考えれば確かにそうです。
週に数回勉強するよりも,毎日した方が身に付きます。
英単語を例に出すと分かりやすいのですが,3日に1回見直すというスケジュールでは,そもそも3日前に覚えた英単語を思い出すことに労力を割きます。
本当なら新たな英単語を頭に叩き込みたいのに,これでは脳みそが余計なところで疲れてしまいます。
人の脳は再起動に時間がかかるのです。
つまり,ラクをしたければ「毎日コツコツ」が有効なのです。
また,サボりたい気質の人(ほとんどがそうだと思います笑)は,3日に1回見返すなんて,絶対に続きません。
きっとやらない理由を探して,どんどん未来に先延ばしをするパターンです。
今回は,「伝統≠正しい」と「毎日コツコツが一番ラク」という話でした。